熊本の補助金・助成金|企業のAI導入・DXに使える制度【2026年度】

熊本の会社の事務所で、補助金の資料とノートパソコンを見ながら打ち合わせをする経営者とスタッフ

最終確認日:2026年10月31日(制度の内容や締切は変わることがあります。申請の前に、必ず各制度の公式ページで最新の情報を確認してください)

熊本の企業がAIの導入やDX(デジタルを使った仕事の見直し)に使える補助金・助成金は、2026年10月31日の時点で、国の制度を中心にいくつか受付中、または11月から受付予定です。一方で、熊本県と熊本市のDX向けの補助金は、今年度の受付がすでに終わっています。

この記事では、国・熊本県・熊本市・熊本労働局などの公式ページで確認できた制度だけを、「何に使えるか」「今申し込めるか」に分けて紹介します。

目次

結論:今(2026年10月31日時点)申し込める制度、11月から始まる制度、終わった制度

受付中・受付予定の制度(締切が近い順)は次のとおりです。

  • 業務改善助成金:熊本県の申請期限は2026年11月30日。賃上げと設備投資をセットで行う会社向け
  • 小規模事業者持続化補助金(一般型 通常枠 第20回):申請受付は2026年11月5日〜12月15日(受付予定)
  • 小規模事業者持続化補助金(災害支援枠・令和8年熊本地震 2次公募):申請受付は2026年11月2日〜12月15日(受付予定)
  • デジタル化・AI導入補助金2026(旧IT導入補助金):交付申請の最終締切は2027年1月7日。通常枠などの次の締切は2026年12月1日
  • 人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コース):令和8年度末(2027年3月末)までの時限措置。訓練開始の6か月前〜1か月前に計画を出す

今年度の受付が終わった制度は次のとおりです。

  • 熊本県の「中小企業DX推進臨時補助金」(2026年6月12日に締切)
  • 熊本県の「生産性向上投資支援事業費補助金(DX・CN化支援分)」(2026年7月31日に締切)
  • 熊本市の「DX環境整備事業補助金」(予算に達したため、2026年7月31日に締切)

県と市の制度は、来年度にまた募集があるかどうかは、まだ発表されていません。

申請の前に知っておきたい3つのこと

1. 「交付決定」の前に買うと、対象外になる

多くの制度で、補助金・助成金の「交付決定」が出る前に発注・契約・購入したものは対象になりません。たとえば業務改善助成金のリーフレットには「交付決定前に助成対象設備の導入を行った場合は、助成の対象となりません」とあります。熊本県の補助金の公募要領にも、同じ趣旨の決まりがあります。

2. お金は「後払い」

補助金・助成金は、事業を終えて報告をしたあとに支払われます。いったん会社で全額を払う必要があるので、資金繰りも含めて計画してください。

3. 予算に達すると、締切より前に終わることがある

熊本市のDX環境整備事業補助金は、募集期間が2027年1月29日までの予定でしたが、2026年7月31日に予算に達して締め切られました。業務改善助成金も「申請期間内に募集を終了する場合があります」と案内されています。使えそうな制度は、早めに確認しておくのが安心です。

国の制度(熊本の企業も使えるもの)

デジタル化・AI導入補助金2026(旧IT導入補助金)

ソフトウェアやクラウドサービスなどの「ITツール」の導入を支える補助金です。2026年から「IT導入補助金」の名前が変わりました。公式サイトでは、目的を「中小企業・小規模事業者等の労働生産性の向上」とし、業務効率化やDXに向けたITツールの導入を支援するものと説明しています。

  • 使える会社:「中小企業・小規模事業者等」(細かい条件は公式サイトの「申請の対象となる方」で確認)
  • 対象になりうる費用(通常枠):ソフトウェアの購入費、クラウドの利用料(最大2年分)、導入・活用のコンサルティング、設定やマニュアル作成・研修、保守サポートなど
  • 補助率・金額(通常枠):補助率は1/2以内(条件を満たすと2/3以内)。補助額は5万円以上150万円未満(業務のプロセスが1つ以上)、150万円以上450万円以下(4つ以上)
  • 大事な条件:事務局に登録された「IT導入支援事業者」と組んで申請し、事務局に登録されたITツールを導入する必要があります

名前に「AI」と入っていますが、どんなAIでも対象になるわけではありません。対象は、事前に登録されたITツールだけです。使いたいAIツールが登録されているかは、IT導入支援事業者に確認してください。

状況(2026年10月31日確認):受付中です。通常枠・インボイス枠・セキュリティ対策推進枠の次の締切は2026年12月1日(火)17:00(7次締切分)。事務局は、交付申請の最終締切を2027年1月7日(木)17:00と案内しています(新しくできた「スマートレジ類型」「POSレジ類型」は除き、2027年1月から受付予定)。また、7次の公募から、賃上げに関わる申請の要件が変わっています。

出典:デジタル化・AI導入補助金2026 公式サイト、事業スケジュール、交付申請の最終締め切り日について、第7次公募回以降における制度変更のお知らせ

人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コース)

社員に研修(訓練)を受けてもらったとき、その費用と、研修中の賃金の一部が助成される制度です。厚生労働省の制度で、熊本の会社は熊本労働局に申請します。このコースは、新しい事業の立ち上げや、社内のDXを進めるために必要な知識・技能を身につける研修が対象です。

  • 使える会社:雇用保険に入っている事業所の事業主(対象者は雇用保険に入っている社員)
  • 研修の条件:10時間以上であること、ふだんの仕事と分けて行う研修(OFF-JT)であること、など
  • 助成の内容(「中小企業」に当たる会社の場合):研修の経費の75%、研修中の賃金は1人1時間あたり1,000円。経費の上限は、研修時間に応じて受講者1人あたり30万〜50万円
  • 注意:eラーニングや通信制の研修は、経費だけが対象で、賃金の助成はありません

申請の流れは、研修の計画(職業訓練実施計画届と事業展開等実施計画)を研修を始める日の6か月前から1か月前までに労働局へ出し、研修を行い、終わってから2か月以内に支給申請をする、という順番です。思い立ってすぐの研修には使えないので、早めの準備が必要です。

社内でAIを使いこなすための研修が「DXを進めるための研修」に当てはまるかは、内容によって変わり、最終的には労働局が判断します。申請は会社(または社会保険労務士)が行います。

熊本で受けられる生成AIのセミナーや社内研修の選び方は、「熊本で生成AIを学ぶには?」で紹介しています。

なお、同じ人材開発支援助成金の「人への投資促進コース」は、デジタル人材・高度人材の育成のための研修などが対象です。

状況(2026年10月31日確認):受付中です。ただし、このコースは令和8年度末(2027年3月末)までの時限措置とされています。

出典:人材開発支援助成金(厚生労働省)、事業展開等リスキリング支援コースのリーフレット(令和8年4月8日版)、同 詳細版パンフレット(令和8年8月3日版)

業務改善助成金

社内でいちばん低い時給(事業場内最低賃金)を50円以上引き上げ、あわせて生産性を上げる設備投資などを行ったときに、その費用の一部が助成される制度です。

  • 使える会社:「中小企業・小規模事業者であること」、事業場内最低賃金が令和8年度の地域別最低賃金に届いていないこと、など
  • 対象になりうる費用:生産性を上げる設備投資など。厚生労働省のリーフレットには、POSレジシステムの導入、国家資格者によるコンサルティング、顧客管理情報のシステム化といった例があります。パソコンやタブレットなどの新規導入は、利益率が下がった会社など一部の会社(特例事業者)に限って対象になります
  • 助成率・上限:助成率は3/4または4/5。上限は引き上げる額と人数によって変わり、最大600万円

熊本県の最低賃金は、熊本地方最低賃金審議会が2026年9月1日に「時間額1,092円」「令和8年12月1日発効」とする答申を出しています(現在は1,034円)。

状況(2026年10月31日確認):受付中です。熊本県の申請期限は、「熊本県の最低賃金が変わる日の前日」か「2026年11月30日」の早いほうで、答申どおり12月1日に変われば2026年11月30日です。賃金の引き上げも、新しい最低賃金が始まる前日までに済ませる必要があります。問い合わせ先は熊本労働局 雇用環境・均等室、または業務改善助成金コールセンター(0120-366-440)です。

出典:業務改善助成金(厚生労働省)、令和8年度業務改善助成金のご案内、業務改善助成金(熊本労働局)、令和8年度熊本県最低賃金の改正答申について(熊本労働局)

小規模事業者持続化補助金(一般型 通常枠)

小規模事業者が、販路を広げる取り組みと、あわせて行う業務効率化の取り組みにかかった費用の一部を補助する制度です。経営計画を自分でつくり、地域の商工会・商工会議所に「事業支援計画書」を出してもらって申請します。

  • 補助率・上限:補助率は2/3、上限は50万円(インボイス特例・賃金引上げ特例に当てはまると上乗せあり)
  • AI・IT関連で対象になりうる費用:ウェブサイトやECサイト、システムの開発・構築・改修にかかる「ウェブサイト関連費」。ただし、ウェブサイト関連費だけでは申請できず、この費用の補助金の上限は30万円です

状況(2026年10月31日確認):受付予定です。第20回の申請受付は2026年11月5日(木)〜12月15日(火)17:00。商工会・商工会議所に出してもらう「事業支援計画書(様式4)」の発行の受付は2026年12月4日(金)までです。

出典:小規模事業者持続化補助金(商工会議所地区)、第20回 公募要領、小規模事業者持続化補助金(商工会地区)

熊本県・熊本市の制度(今年度の受付は終了)

熊本県:中小企業DX推進臨時補助金

熊本県内の会社が、AI・IoT・RPA・クラウドサービスなどのデジタル技術を導入するための機器などの整備を補助する制度です。公募要領では、自社用の情報システム、パッケージソフト、月額・年額のサブスクリプションサービス、クラウドサービスも「機器等」に含むとしています。補助率は2/3以内、上限500万円・下限50万円で、賃上げをしていることが条件の一つでした。

状況(2026年10月31日確認):受付終了(募集期間は2026年5月13日〜6月12日)。次回は未定です。

出典:令和8年度中小企業DX推進臨時補助金 公募要領(くまもと産業支援財団)

熊本県:生産性向上投資支援事業費補助金(DX・CN化支援分)

熊本県内の製造業や情報サービス業などの会社が、DXや脱炭素のための投資をするときの補助金です。補助率は1/2以内、上限500万円・下限50万円で、プレゼンテーションによる審査でした。

公募要領の審査基準には、「汎用生成AIの導入」は同業他社での導入例が多いため、革新性が低く評価されるという例が書かれています。この補助金では、ただ生成AIを入れるだけでなく、自社の工程に合わせた使い方が求められていたということです。

状況(2026年10月31日確認):受付終了(募集期間は2026年7月6日〜7月31日)。次回は未定です。

出典:令和8年度生産性向上投資支援事業費補助金(DX・CN化支援分)(くまもと産業支援財団)

熊本市:DX環境整備事業補助金

熊本市内に本社または主な事業所がある会社が、デジタルを使った仕事の見直しを進めるための費用を補助する制度です。対象の費用には、社員の研修費(オンラインを含む)、デジタルツールの初期費用・月額利用料、セキュリティ対策、導入を手伝うコンサルタントの費用、ホームページの作成・改修などが含まれていました。

状況(2026年10月31日確認):受付終了。募集期間は2026年7月1日〜2027年1月29日(先着順)の予定でしたが、2026年7月31日に予算額に達して締め切られました。次回は未定です。

出典:令和8年度熊本市DX環境整備事業補助金(熊本市)

補助金以外の、熊本の無料の支援

  • 熊本市のDXポータル:熊本市の「中小企業等DXアクセラレーション事業」のサイトです。無料のDX診断、AIセミナーなどの案内、DX関連の補助金情報が載っています(kumamotocity-dx.jp)
  • シンカ企業派遣支援事業(くまもと産業支援財団):熊本県内のものづくりの会社に、DX・脱炭素の専門家を無料で派遣する事業です(原則5回まで、予算に達し次第終了)(案内ページ)

令和8年熊本地震で被害を受けた事業者の方へ

2026年7月28日の令和8年熊本地震で被害を受けた方には、事業の再建を支える制度と相談窓口があります。まずは公式の窓口で、ご自身の状況に合う支援を確認してください。

  • 小規模事業者持続化補助金(一般型 災害支援枠・令和8年熊本地震):熊本県内の、地震で被害を受けた小規模事業者などが対象です。上限は直接被害200万円・間接被害100万円、補助率は2/3以内(一定の条件で定額)。2次公募の申請受付は2026年11月2日(月)〜12月15日(火)、支援機関確認書(様式3)の発行の受付は12月8日(火)までです。3次公募は2次の締切後に案内される予定で、間接被害の募集は3次で終わる予定とされています(商工会議所地区、商工会地区)
  • 令和8年熊本地震 特別相談窓口(熊本県よろず支援拠点):支援制度の案内や資金繰りなどの相談を受け付けています。電話 096-286-3355(平日9:00〜17:00)(くまもと産業支援財団の案内)

AIの導入や研修の費用は、どの制度が合いそう?

やりたいことごとに、検討の候補をまとめます。実際に対象になるかは、各制度の窓口が判断します。

  • AIツールや業務システムを入れたい → デジタル化・AI導入補助金(登録されたツールに限る)。賃上げも予定しているなら業務改善助成金も候補
  • 社員にAIの使い方を学んでもらいたい → 人材開発支援助成金(研修開始の1か月前までに計画を出す)
  • 小規模事業者で、ホームページの改修と販路開拓をあわせて進めたい → 小規模事業者持続化補助金
  • 熊本県・熊本市の制度を使いたい → 今年度は終了。来年度の公募に備えて、何に使いたいかを今のうちに整理しておく

どの制度でも、申請書には「今の仕事のどこに困っていて、何を入れて、どう変えるか」を書く必要があります。ここが決まっていれば、制度選びも申請の準備も進めやすくなります。どの仕事にAIを使うかの決め方は、「AIで業務効率化するには?小さく始める5つの手順」で紹介しています。

ZenJunがお手伝いできること(活用のご相談)

ZenJunは、デジタル化・AI導入補助金の「IT導入支援事業者」ではありません。そのため、この補助金の申請の相手方(パートナー)にはなれず、申請の代行もしていません。補助金・助成金が使えるか、採択されるかをお約束することもできません。

お手伝いできるのは、補助金・助成金を使う前後の「活用のご相談」です。

  • どの仕事にAIを使うと効果が出そうか、何を導入するかの整理
  • 申請書に書く「今の課題」と「導入後の姿」をまとめるための、計画づくりのお手伝い
  • 社員向けのAI研修の内容(カリキュラム)の組み立て(助成金の条件に合うかは、労働局や社会保険労務士にご確認ください)
  • 導入したツールを現場で使い続けるための、使い方の相談や改善

熊本のAI導入支援については、熊本のAI導入支援(ZenJunのトップページ)でもご紹介しています。AIの導入を何から始めるかの整理はAI導入支援、社員向けの研修はAI研修のページをご覧ください。

熊本の人手不足を、AIや仕組みでどう補うかは「熊本の人手不足はAIでどう補う?」で解説しています。

まとめ

  • 2026年10月31日時点で受付中なのは、デジタル化・AI導入補助金2026、人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コース)、業務改善助成金です。小規模事業者持続化補助金(通常枠・熊本地震の災害支援枠)は11月から受付が始まります
  • 熊本県の業務改善助成金の申請期限は2026年11月30日、デジタル化・AI導入補助金の交付申請の最終締切は2027年1月7日です
  • 熊本県・熊本市のDX向けの補助金は、今年度の受付が終わりました。来年度の公募は未定です
  • どの制度も、交付決定の前に発注・契約したものは原則として対象外で、お金は後払いです
  • 制度の内容は変わります。申請の前に、必ず公式ページと各窓口で最新の情報を確認してください

補助金を使うかどうかにかかわらず、「どの仕事を、AIでどう楽にするか」を決めることが最初の一歩です。迷ったときは、お気軽にご相談ください。

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