熊本で生成AIを学ぶには?セミナー・講座・社内研修の選び方と助成金

熊本の会社の会議室で、社員がノートパソコンを使いながら講師から生成AIの使い方を教わっている研修の様子

熊本で生成AI(ChatGPT や Gemini など、文章や画像を作るAI)を学ぶ方法は、大きく分けて3つあります。

  • 無料のセミナー・相談窓口:熊本市・熊本県・支援機関・商工会議所などが開くもの。まず「何ができるのか」を知りたい会社に向いています
  • 有料の講座:大学の公開講座や、オンラインのAIスクールなど。個人や少人数で、基礎から学びたい人に向いています
  • 社内研修:外部の講師を会社に呼ぶ(またはオンラインで行う)もの。会社として「仕事で使える」状態にしたい場合に向いています

どれが正解というより、目的で選ぶのがコツです。この記事では、熊本で実際に開かれているセミナーや講座、会社として研修を選ぶときのポイント、研修費に使える助成金・補助金を、公式の情報をもとに整理します。

最終確認日:2026年10月31日。セミナーや講座の日程、制度の内容は変わることがあります。申し込みの前に、必ずリンク先の公式ページで最新の情報を確かめてください。

目次

熊本で受けられる無料のセミナー・相談窓口は?

結論から言うと、熊本市・熊本県・国の支援機関・商工会議所が、無料のAIセミナーや相談窓口を用意しています。費用をかけずに「AIで何ができるか」「ほかの会社はどう使っているか」を知るには、まずここから始めるのがおすすめです。

熊本市の DX 個別相談窓口とDXポータル

熊本市は、事業者のデジタル化・DX(デジタルを使って仕事のやり方を変えること)を支援する中小企業等DXアクセラレーション事業を行っています。2026年度は、次のような支援があります。

  • DX個別相談窓口:専門のコンサルタントが無料で相談にのります。「AIを活用してみたい」といった相談もできます。1回約1時間で、訪問・窓口(XOSS POINT.、くまもと森都心プラザ2階)・オンラインから選べます。対象は「熊本市内の中小企業、個人事業主等」、開設は2027年3月31日までと案内されています(事前の申し込みが必要)
  • AI活用セミナー:2026年9月8日に「伴走支援事前説明会兼AIセミナー」が熊本城ホールで開かれました(終了)

セミナーの開催情報は、熊本市のDXポータルのイベント・セミナー一覧にまとめて載ります。メールマガジンもあるので、登録しておくと次の開催を見逃しにくくなります。

熊本県の「熊本デジタルイノベーションアカデミア」

熊本県は、くまもとDX推進コンソーシアムを通じて、熊本デジタルイノベーションアカデミア2026という無料の育成プログラムを行っています。AI・生成AIを含むDXの基礎をeラーニングで学ぶ「基礎研修」と、自社の困りごとから改善プランを作る「実践研修」の2段階です。

ただし、2026年度の募集は終わっています(基礎研修の締め切りは2026年10月30日、実践研修は受付終了)。来年度も行われるかは、くまもとDX推進コンソーシアムのイベント情報で確認してください。

中小機構・商工会議所のセミナー

  • 生成AI活用セミナー(2026年11月26日、これから開催):中小企業基盤整備機構 九州本部 くまもと大学連携インキュベータが主催する、くま大インキュセミナーです。会場はくまもと大学連携インキュベータ(熊本市中央区南熊本)、16時〜17時30分、参加無料、申し込みは11月25日17時までです(J-Net21の開催案内)
  • 熊本商工会議所のAIセミナー(2026年7月7日、終了):「生成AI活用による経営力アップ!」という無料のセミナーが開かれました(案内チラシ)。次の開催は熊本商工会議所のセミナー一覧で確認できます

無料セミナーの良いところと限界

無料セミナーは、費用がかからず、ほかの会社の事例を聞けるのが良いところです。一方で、参加者が多いぶん内容は一般的になりやすく、「自社のどの仕事に、どう使うか」は持ち帰って自分たちで考える必要があります。情報を集める場と考えるとよいでしょう。

有料の講座はどんな人に向いている?

有料の講座は、個人や少人数で、基礎から順番に学びたい人に向いています。熊本では大学の公開講座があり、全国向けのオンライン講座も選べます。

熊本大学の公開講座

熊本大学は、一般の人も受けられる公開講座で、生成AIの講座を開いています。2026年度は、次の講座が案内されました(いずれも熊本大学 黒髪北地区の教育学部棟、ノートパソコンかタブレットを持参)。

  • 【初心者向け】生成AIの使い方入門講座:AIを使ったことがない人向け。ChatGPT や Gemini の操作と、使うときの注意点を学びます。2026年4月26日開催(終了)、参加費6,200円(税込)。案内チラシには「2027年1月31日にも同内容の講座を開講予定」とあります(熊本大学の報道発表資料)
  • 【業務効率化】Google Workspace の使い方講座〜資料作りから生成AI活用まで〜:Gmail やスプレッドシートに加え、Gemini や NotebookLM も実際に操作します。2026年6月21日・9月13日開催(終了)、受講料6,700円(熊本大学の報道発表資料)

申し込みは熊本大学の公開講座のページから行います。つながらないときは、資料に載っている公開講座担当(電話 096-342-3144、平日9時〜16時)に問い合わせてください。

オンラインのAIスクール・講座

全国向けのオンラインのAIスクールや講座も数多くあり、比較サイトもあります。自分のペースで学べるのが良いところです。ただし、多くは個人の受講を前提にしています。会社で受けさせる場合は、社員の仕事に合う内容か、質問できる相手がいるかを確かめてから選びましょう。

ポリテクセンター熊本の「生産性向上支援訓練」

ポリテクセンター熊本は、会社の指示で社員が受ける短期の訓練(4〜30時間)を行っています。個人では申し込めません。2026年10月31日時点で、生成AIだけを扱うオープンコースは載っていませんが、情報漏えい対策や業務改善などのコースがあり、会社の要望に合わせた「オーダーコース」も相談できます。

社内研修はどんな会社に向いている?

社内研修は、会社として、社員が仕事でAIを使える状態にしたい場合に向いています。外部の講師を会社に呼ぶか、オンラインで行います。

社内研修の良いところは、次の3つです。

  • 自社の仕事を題材にできる:見積もり、報告書、お客様への返信など、実際の仕事を使って練習できます
  • 全員が同じルールで使える:「入力してはいけない情報」などのルールを、その場で全員に伝えられます
  • 質問しやすい:社内の人だけなので、「こんなことに使えないか」と気軽に聞けます

一方で、セミナーより費用がかかり、事前に「どの仕事で使いたいか」を講師と話し合う準備も必要です。

ZenJun の AI研修

私たち ZenJun は熊本県の会社で、代表は元エンジニアとして、開発の仕事で生成AIを使い込んできました。ZenJun のAI研修は、御社の仕事を題材に、実際に手を動かして学ぶ研修です。熊本県内は訪問、全国はオンラインで行います。

  • 入門セミナー(約2時間):生成AIでできること・注意点を知り、実際に使ってみる
  • 実践研修(半日〜1日):文章作成、メール、議事録、資料づくりなどを、自社の業務を題材に身につける
  • 定着コース(複数回・計10時間〜):学ぶ → 職場で使う → 振り返る をくり返す。社内ルールづくりも含む

会社で研修を選ぶときの4つのポイント

会社として研修を選ぶなら、「目的」「自社の仕事を題材にするか」「安全に使うルール」「研修後の定着」の4つを確かめましょう。

1. 目的を一つに決める

まず「何のために学ぶのか」を一つに決めます。目的によって、合う方法が変わります。

  • 何ができるか知りたい → 無料セミナー、短い入門研修
  • 担当者が使えるようになりたい → 有料の講座、実践的な研修
  • 会社全体に根づかせたい → 複数回の社内研修とルールづくり

2. 自社の仕事を題材にできるか

生成AIは、一般的な使い方を知っただけでは、仕事で使われずに終わりがちです。「自社のどの仕事に、どう使うか」まで練習できるかを確かめましょう。AIを使う仕事の選び方は、「AIで業務効率化するには?小さく始める5つの手順」で紹介しています。

国の助成金の考え方も同じ方向です。厚生労働省は、人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コース)の2026年8月3日からの変更で、次のような例を示しています(厚生労働省のリーフレット)。

  • 助成の対象:生成AIを活用して商品提案書の構成案作成、文章生成、修正方法を学ぶ営業担当者向けの訓練
  • 助成の対象外:生成AIを利用するために汎用的なプロンプト(AIへの指示文)の作り方を学ぶ訓練

つまり、特定の仕事に直接使える内容かどうかが問われます。

3. 安全に使うルールも学べるか

生成AIは便利な反面、使い方を誤ると情報漏えいや誤った情報の拡散につながります。研修で、次のような点をルールとして決められるかを確かめましょう。

  • 入力してはいけない情報(お客様の個人情報、社外秘の資料など)
  • AIの答えには誤りがあるため、必ず人が確認すること
  • 作った文章や画像を社外に出すときの著作権への注意
  • 会社として使ってよいAIサービスと、その設定

社内ルールの決め方とひな形は、「生成AIガイドラインの作り方」で紹介しています。

4. 研修後に定着する仕組みがあるか

研修を受けた日は使っても、1か月後には使われなくなっている、というのはよくある話です。研修後に質問できる窓口があるか、職場で試して振り返る機会があるかを確認しましょう。社内で「AI担当」を決めておくのも効果的です。

研修費に使える助成金・補助金は?

結論から言うと、10時間以上の研修なら国の「人材開発支援助成金」、10時間未満の社外の訓練なら「熊本県リスキリング応援補助金」が候補になります。ただし、どちらも条件が細かく、研修を始める前の手続きが必要なこともあります。熊本で使える補助金・助成金の全体は「熊本の補助金・助成金」にまとめています。「使えるはず」と思い込まず、必ず窓口に確認してください。

人材開発支援助成金(厚生労働省)

人材開発支援助成金は、社員に仕事に関係する訓練を受けさせた会社に、訓練の経費や訓練中の賃金の一部を助成する国の制度です。人材育成支援コースの場合、主な条件と流れは次のとおりです(令和8年度版のリーフレット)。

  • 雇用保険の適用事業所の事業主が、雇用保険に入っている社員に受けさせる訓練であること
  • 10時間以上の OFF-JT(ふだんの仕事から離れて行う訓練)であること
  • 訓練を始める日の6か月前から1か月前までに、訓練の計画を労働局に出すこと
  • 訓練が終わった日の翌日から2か月以内に、支給の申請をすること

DX化のための訓練は「事業展開等リスキリング支援コース」の対象になる場合があります。申請は会社(または社会保険労務士)が行います。問い合わせ先として、熊本県の補助金の手引きには熊本労働局の助成金センター(電話 096-312-0086)が案内されています。窓口や様式は熊本労働局の助成金のページでも確認できます。

熊本県リスキリング応援補助金

熊本県リスキリング応援補助金は、社員が社外の訓練・研修を受けたときの費用を補助する県の制度です(2026年度)。

  • 対象:県内に事業所がある「中小企業」及び「個人事業主」等
  • 対象の訓練:実際の訓練時間が10時間未満の対面またはオンライン(その場で質問できる形に限る)の研修、標準学習時間10時間未満または1か月未満のeラーニングなど
  • 補助:受講費・教材費などの4分の3以内、1事業者あたり50万円まで(育児休業中の社員は15万円まで)
  • 期間:2026年4月1日から2027年2月15日までに行った訓練。申請は、訓練が終わった日の翌日から3か月以内か2027年2月15日の早いほうまで。予算がなくなった時点で受付終了です

注意したいのは、申請の手引きで対象にならない訓練が細かく決められていることです。

  • 10時間以上の研修など、国の人材開発支援助成金の対象になるもの
  • 外部の講師に謝金を払って行う、自社の社員向けの研修(一定の条件を満たすオーダーメイド型の訓練は対象になる場合があります)
  • 個人事業主やフリーランスが行う訓練
  • 講演会や見学会など

つまり、講師を呼ぶ社内研修は、県の補助金では対象外になりやすいということです。研修の形と時間によって使える制度が変わるため、申し込む前に県(労働雇用創生課)や労働局に確認しましょう。

熊本の人手不足を、AIや仕組みでどう補うかは「熊本の人手不足はAIでどう補う?」で解説しています。

まとめ

  • 熊本で生成AIを学ぶ方法は、無料のセミナー・相談窓口、大学などの有料講座、講師を呼ぶ社内研修の3つ
  • まず知りたいなら、熊本市のDX個別相談窓口(2027年3月31日まで)や、11月26日の生成AI活用セミナーなど無料の場から
  • 個人で基礎から学ぶなら、熊本大学の公開講座(2027年1月31日に入門講座の開講予定)やオンライン講座
  • 会社として仕事で使える状態にしたいなら、自社の仕事を題材にでき、安全に使うルールと研修後の定着まで扱う社内研修
  • 研修費には、10時間以上なら国の人材開発支援助成金、10時間未満の社外の訓練なら熊本県リスキリング応援補助金が候補。どちらも事前の確認が必要

「うちの会社なら、どの方法がいいのか」「この研修で助成金の対象になりそうか」など、迷うところがあればお気軽にご相談ください。私たちは熊本のAI導入支援として、AI研修から業務の自動化まで、会社ごとの状況に合わせてお手伝いしています。研修の内容はAI研修のページでご覧いただけます。

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